書籍や雑誌で世の中にインパクトを与えた八光流柔術

『月刊秘伝』2009年5月号の書影 お知らせ・ブログ

前回の記事「実は意外なかたちで世に出ていた八光流柔術」では、昭和初期から中期頃までに八光流柔術が世に発信されてきた歴史をたどりました。
今回はその続編として、昭和後期から現在に至るまで、八光流柔術が主に書籍や雑誌などのメディアを通じて武術界にインパクトを与えてきた足跡を見ていきましょう。


昭和の大人気バラエティー番組に登場

おそらく一般の方々の間では、八光流柔術はまだまだ誰もが知っている武道とはいえないでしょう。
しかし、武術の世界に広く興味がある方ならば、以前から知っている方も多いのではないでしょうか。

昭和の中期頃までに、世の中に出ていた八光流柔術については、前回の記事「実は意外なかたちで世に出ていた八光流柔術」をご参照ください(かなり反響がありました)。

昭和後期のテレビを振り返ると、1980年代~90年代の超人気番組「スーパーJOCKEY」(日本テレビ)の名物コーナー「THEガンバルマン」での登場がありました。

熱い芸人魂で果敢に挑んでくるたけし軍団を相手に、涼しい顔で八光流柔術の絶技が披露され、全国のお茶の間に驚きを与えたのです。

テレビ番組「スーパーJOCKY」の名物コーナー「THEガンバルマン」のオープニング画面

武術界のオピニオンリーダー『月刊秘伝』

そして近年において、八光流柔術が知られたきっかけとして、『月刊秘伝』(BABジャパン)の存在が挙げられるでしょう。
『月刊秘伝』は1990年に創刊され、武術界をリードし続ける専門誌です(私が書籍担当として長く在籍した出版社です)。
この雑誌において、八光流柔術は現在に至るまで頻繁に登場しています(下記3冊はほんの一部)。


空手雑誌や身体づかいの書籍への広がり

また、空手専門誌『月刊空手道』1989年10月号(福昌堂)にも登場したことがあり、空手界に八光流柔術の存在が知られることとなりました。

『月刊空手道』1989年10月号書影


その後、『月刊空手道』、および中国武術専門誌『武術(うーしゅう)』の記事を再編集した書籍『筋肉を超えた格闘技』(福昌堂)が1999年に刊行され、八光流柔術の記事も再録されています。
なお、この書籍では他に、日本伝柔拳道、意拳、太極拳、心意六合拳、硬気功、合気道などが紹介され、まだ情報の少なかった当時は武術ロマンを大いに掻き立てられました。

『筋肉を超えた格闘技』書影
『筋肉を超えた格闘技』の八光流柔術のページサンプル

さらに、2006年の『小さな力で相手を倒す!古伝武術の秘術』(学研プラス)では、本部道場取材の様子が坂丘のぼる氏によってマンガ化され、大きな反響を呼びました。

『小さな力で相手を倒す!古伝武術の秘術』書影

そして近年では、2014年に『月刊秘伝』の連載を再編集した書籍『凄い!八光流柔術』(奥山龍峰監修・BABジャパン)がベストセラーになりました。
2017年には、その英語版となる『The secret of Hakkoryu Jujutsu』(Supervisor: Okuyama Ryuho/Translator: Kurabe Makoto Shiseido/BAB JAPAN)も刊行されています。

さらに最近は、広沢成山師範による著書『柔術(やわら)の動き方 「肩の力」を抜く!』(BABジャパン)をはじめとする4冊の書籍によって、八光流柔術の存在を知った方も多いかもしれません。

広沢師範の各書籍は、八光流柔術そのものの解説書ではありませんが、脱力による精密かつ効果的な身体操作について、著者が描くユーモアなイラストも交えてわかりやすく解説されています。

『「肩の力」を抜く!』書影
『「動き」の新発見』書影
『「正しい脱力」講座』書影
『セラピストのための「脱力」する技術』書影

※上記すべてのBABジャパン書籍は、光栄なことに私が編集に関わらせていただきました。

ここまででご紹介した雑誌や書籍については、武術愛好者ならご存知の方も多いのではないでしょうか。


益々、日本武道がスポーツ化する時代に

前回と今回の記事で見たように、八光流柔術は昭和初期から平成、そして令和へと、折に触れて世の中に発信されてきました。

しかし、近年はスポーツ武道が全盛となったため、相対的に八光流柔術の存在感が以前ほどではなくなったようにも思えます。
また最近では、ブラジリアン柔術や総合格闘技(MMA)も、急速に人気が高まっています。
そして益々、西洋のスポーツ科学に基づく筋トレ愛好者の増加や、武道のスポーツ化も進んでいるように感じます。

もちろん、それらも素晴らしいものなのですが、日本の身体文化が忘れられていくことに、どうしても寂しさを拭えません。
日本の身体文化としての八光流柔術については、記事「古武術・スポーツ武道・格闘技と違う、八光流柔術の存在意義」をご参照ください。

そして現代において、日本の護身柔術である八光流柔術を多くの人に知っていただきたく、護身道シブヤのサイトでは、ブログ記事も含めて情報を発信しております。

また今後、あらゆる武術や身体技法において役立つ情報もお伝えしていきたいと考えています。
ぜひ定期的にチェックしていただければ幸いです。


八光流柔術の魅力は、実際に身体で体験してこそ伝わる部分も多くあります。
護身道シブヤは、初心者の方にも安心して参加していただける少人数クラスで行っています。

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