八光流柔術(はっこうりゅうじゅうじゅつ)は、体格や体力、年齢や性別に関係なく、誰でも身を守れるように体系立てられた護身武道です。身体の構造・生理反応・経絡理論・心的作用を活用し、最小限の力で相手の攻撃力を跳ね返す“究極の護身術” といえるでしょう。
「挑まず、逆らわず、傷つけず」という理念のもと、相手の攻撃性を増長させることなくその場を収めることを目指します。一方で、1979年にアメリカ合衆国連邦捜査局(FBI)の逮捕術にも採用されたほどの実用性も備えています。また、かつては衆議院第二会館に八光流柔術の道場が開かれ、国会職員や国会衛視らが学んだこともありました。
指圧・活法(皇法医学)の身体理論を取り入れた八光流柔術独自の技法は、攻撃心によって力んだ相手の身体にこそ効く「痛み」を与え、その動きをコントロールし、攻撃心を取り去ってしまうという特徴を持ちます。技が極まった後は、攻撃側の心身もスッキリとして健全になるものです。
八光流柔術本部サイト(大宮)
http://www.hakkoryu.jp/hakkoryu.html
書籍『凄い! 八光流柔術』奥山龍峰・監修、『月刊秘伝』編集部・編(BABジャパン)

八光流柔術の創始者
八光流柔術は、昭和16年(1941)に初代・奥山龍峰(おくやま りゅうほう)宗家 (1901〜1986)によって創始されました。初代宗家は、古流柔術や各種武道、東洋医学・活法の研究を重ね、「誰でも安全に、短期間で護身が身につく柔術」 として体系化しました。
戦後には国内外で広く知られるようになり、現在は二代・奥山龍峰宗家がその極意を継承し、老若男女が学べる現代護身術 として益々発展しています。
八光流柔術の特徴
無理な力を使わない、無駄に争わない
相手を倒すのではなく、「危険からの回避」「相手を傷つけない制御」 を最優先にします。
初心者・女性にもやさしい稽古体系
殴り合いや危険なスパーリングは行わず、型(技の動き)を繰り返して、姿勢・呼吸・体さばきを無理なく習得します。
合理的で覚えやすいのに高度な術理
逆技(関節技と類似)や当身技(打撃技)だけでなく、“触れ方の質” “地球上の重力” “位置取り”を使う高度な術理が特徴です。
八光流柔術で身につくこと
- 力に頼らず相手を制する技術
- 緊張時でも落ち着いて動けるメンタリティ
- 健康な心身、凛とした美しい姿勢、無理のない身体の使い方
試合競技ではなく、日常生活で役立つ護身術・心身の健康法として最適です。

